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Assassin/w100 x h100cm/decal on acrylic painted wooden board
ハヤマトモエ(Tomoe Hayama) 「Oriental」展
会期/2012年8月25日(土)~9月28日(金)
会場/タカシソメミヤギャラリー
TEL03-3267-0337
〒112-0014 東京都文京区関口1-24-8
http://www.takashisomemiyagallery.com
営業時間/13:00~19:00
定休日/日、月、祝日
最寄り駅/東京メトロ 江戸川橋駅 (1a出口) 徒歩5分
*企画展以外の営業時間につきましてはお問い合わせ下さい。
この度タカシソメミヤギャラリーではハヤマトモエの「Oriental」展を開催致します。
これまで自らのバックグラウンドである日本的な文化背景をもとに作品を制作してきたハヤマトモエ、その作家としての出発点は自動車模型に使用されるステッカーを貼り合わせて作った小品でした。その後は大作にも挑戦し、小さなステッカーを使用するのではなく、絵柄や文字それぞれをカッティングシートで切り出して貼りあわせる、という独自の表現方法に至ります。筆などで支持体に描画するPaintingとは異なるその技法(Pasting)によって一色づつの貼り込みが層となる彫刻的テクスチャーができあがり、それまでには見られなかった物質的な立体感が生まれました。
初期の作品ではサブカルチャー的なテーマが多く見られましたが、近作では古典的な日本画の要素も多く作品に取り入れています。例えば伊藤若冲が描いた軍鶏や歌川国芳が描いた骸骨など、江戸時代の絵師たちが用いた動物や妖怪などのモチーフを作品中で使用し、それらの構図やデザインを参照しています。また同時にそこにはアメリカ的なタイポグラフィーや日本の漫画、怪獣映画の要素が混在し、古今東西の文化がミックスされた面白さがあります。
2010年から作品制作の拠点を台湾に移したハヤマは、これまでの日本での活動範囲を東アジアに広げています。これまで「日本」の中で培われた彼の視点に、さらに東アジア的な視点が備わることも期待されます。この展覧会では、彼による新たな「オリエンタリズム」を感じることができることでしょう。
ぜひこの機会にご高覧下さいますよう、お願い申し上げます。
「作家コメント」
今回の作品展では過去5年間ほどに作った絵を展示します。その間は引越しすることが多く、大阪に2010年まで居た後、東京とパリに2ヶ月ずつ滞在し、そこから台北に2年ほど住んでいました。作品の遍歴は、自分の視点の遍歴でもあります。環境が変わることで自分の視点や考え方も変化してきました。この9月からしばらく中華圏の都市に引っ越すこともあり、現在は東アジア的な遠近法や視点、またその中での新たな「日本」的な視点の再発見に興味があります。